今年に入り東京株式市場の低迷が続き、売買代金が台湾市場を下回る日が増えている。日経平均株価が1983年以来の水準に逆戻りし、年明け後の1日平均売買代金が6000億円台にとどまっているのに対し、台湾では景気回復期待を追い風に資金が株式市場に流入、5500億円台(円換算)と東京に迫る勢い。アジアの中での日本の地盤沈下が鮮明になってきた。
東京市場は企業業績の回復が不透明なうえ、銀行の不良債権問題の重しを抱え、機関投資家は様子見姿勢を強めている。売買が目立つのは証券会社の自己売買部門とインターネット証券経由で短期売買を繰り返す一部の個人投資家という状況が続いている。昨年の東京市場(東証1,2部合計)の1日平均売買代金は、台湾市場の3倍近くあったが、今年に入って接近する日が目立ち始め、うち5営業日で売買代金が逆転した。台湾では昨年12月以降の48営業日中、43営業日で1000億台湾ドル(約3800億円)を上回った。一般に1000億台湾ドルを超えると活況とみなされる。