2002/02/12(火)
土木建築工事
株式会社荒井組
自己破産を申請
負債51億円
(株)荒井組(資本金9991万9000円、東京都青梅市野上町3−5−5、荒井秀敏社長、従業員43人)は、2月12日に東京地裁八王子支部へ自己破産を申請した。
申請代理人は石川良雄弁護士(東京都青梅市東青梅1−5−5、電話0428−22−6017)。
当社は、1878年(明治11年)8月創業、1954年(昭和29年)2月法人改組した一般土木建築工事業者。主にゼネコンの下請土木工事やビル、マンション、一般住宅の新築工事を手がけ、地元青梅市ではトップクラスの建築工事業者として高い知名度を有していた。近年は、自社ブランドの戸建住宅や定期借地権付き分譲マンションにも進出、一般個人をターゲットにした民間元請け工事にシフトして販路拡大を図り、ピーク時の99年1月期には年売上高約62億6600万円を計上していた。
しかし、ゼネコンからの受注は低迷していたうえ、競合激化から受注単価は下落し、採算性は悪化していた。さらに、99年8月には得意先の菱和ハウス(株)(東京都千代田区、破産、負債137億円)に対して約4億9000万円の大口焦げ付きが発生したため資金繰りが急激にひっ迫、仕入先に対する手形ジャンプと金融機関からの緊急融資で繰り回していたものの、対外信用は失墜していた。
この間、従業員の削減、社有不動産の売却、その他諸経費の削減を実施して再建を進めていたが、不良債権償却負担や資産売却損が発生して財務内容は悪化の一途を辿っていた。2001年同期の年売上高も約30億7900万円と大幅に減少、資金調達も限界に達していた。
負債は約51億円。