02/12 10:10 通貨ペソ変動制に一本化 アルゼンチンで取引再開 外経34
【リオデジャネイロ11日共同】アルゼンチン政府は十一日、通
貨ペソの切り下げ後約一カ月間続けてきた固定相場(一ドル=一・
四ペソ)と変動相場の二本立ての為替制度を廃止、変動相場制への
一本化に踏み切るとともに、金融制度の完全ペソ化に備えて停止し
ていた外国為替取引を再開した。
首都ブエノスアイレスの両替商の前には百人以上の市民の列がで
き、午前中は一ドル=二・二―二・五ペソとペソ安で取引が始まっ
たが、午後には同二・一ペソに持ち直した。中央銀行は介入しなか
った。
ただ銀行は、首都やブエノスアイレス州の支店で、外国為替業務
を企業向けなどに限定、一般顧客へのドル売りは当面「自粛」する
など、外国為替市場に厳しい規制が残っている。
一方、株式市場はメルバル指数が前週末比10・67%安の四○
八・六九と急落した。大方の予想に反しペソ相場が持ち直したため
、株に資金を逃避させていた投資家が売りに出たとみられる。
政府は十一日から、銀行のドル建て預金などを完全にペソ化する
とともに、預金凍結措置のうち給与口座の引き出し規制を解除。だ
が、地元マスコミは、預金者の多くが引き出した現金をドルに両替
するのではないかと報じており、ペソが下落する懸念もある。
ドゥアルデ大統領は、国内に流通するペソをすべて買い取れるだ
けの外貨準備があると指摘、「(ペソ急落局面での)ドル買いは後
で損をする」と述べ、投機的動きをけん制している。
(了) 020212 1009
[2002-02-12-10:10]