【ニューヨーク11日共同】
11日付のニューヨーク・タイムズ紙は、倒産した米新興通信会社グローバル・クロッシングの創業者で前最高経営責任者(CEO)ゲーリー・ウィニック氏が、経営悪化前に個人所有の自社株7億3400万ドル(約983億円)相当を売り抜けていたと報じた。
同社の経営をめぐって米メディアは、連邦捜査局(FBI)が会計処理に疑惑があったとして捜査を始めたと報じており、同紙は「経営幹部がうまく立ち回り、従業員や小規模株主が犠牲になった点では(破たんしたエネルギー大手)エンロンと似ている」と指摘している。
ウィニック氏は証券会社出身で、1997年にグローバル社を創業、翌98年に株を一般公開して巨額の創業者利益を得たほか、他社買収に絡んで株を売却していた。