預金保険機構に対する預金者の電話での問い合わせが増えている。昨年4-12月の件数は1万1000件。前年同期比3倍の伸びで、2001年度は過去最高になる見通しだ。定期預金などの払い戻し保証を元本1000万円とその利子までとするペイオフの凍結解除を4月に控え、質問はペイオフに集中しているという。
預保機構は預金保険制度に関する問い合わせに対応する部署を設置しているが、今年1月からは担当者を倍増して、件数増に対応している。大半は一般の預金者からの質問だ。問い合わせの多い分野が金融機関の破たん後に発生する預金と債務との相殺の仕組み。「住宅ローンを借りている金融機関が破たんすると自動的に預金が相殺されてしまうのか」「借り入れしている金融機関と預金を預ける金融機関は別にするべきか」といった質問が多いという。預保機構は「相殺は預金者からの申し入れがないとできない」などと説明するとともに、預金者にペイオフの正しい知識を持つように呼びかけている。