【ブエノスアイレス8日=窪田淳】アルゼンチンのドゥアルデ大統領は8日夜、国民向けにテレビ演説し、連邦や州政府の議員定数の削減や選挙運動期間の短縮などを柱とした政治改革を行うことを明らかにした。大統領は憲法改正の必要性にも踏み込み「現行の大統領制を継続するのか、欧州諸国やカナダのような議院内閣制に移行するのかも含めた議論をしなければならない」と述べた。
大統領はまた「防衛や治安にかかわる分野をのぞき、あらゆる支出を削減する」と表明。連邦下院議会や州政府議会の定数を25%削減し、選挙期間も30日間に短縮して費用を抑えるほか、議会予算からねん出していた各種補助金を廃止する考えを示した。政治改革に関する大統領演説は当初、今月1日に予定していたが、政府による銀行預金の引き出し措置が違憲との最高裁判決を受けて延期していた。