【ブエノスアイレス8日=窪田淳】アルゼンチンのレメス経済財政相は12日にも訪米し、国際通貨基金(IMF)に同国の新経済政策を説明、支援を要請する。同相は米ドルとペソが併存する国内通貨をペソに一本化するなどの政策をIMFに正式に説明する。IMFは一部の政策の実現性に疑問を呈しているとされ、支援決定は早くても3月以降になるとの見方が強い。
アルゼンチン政府は、ペソの変動相場制が始まる週明けにIMFとの協議を設定することで市場に安心感を与え、ペソの急落を抑えたい意向。IMFの対アルゼンチン支援は昨年12月に協議が決裂して以来、凍結されている。IMFのケーラー専務理事は8日、レメス経財相の訪米を歓迎した。同時に専務理事は、11日に予定されるアルゼンチンの二重為替相場制から変動相場制への一本化や、銀行業務の完全な再開が「(支援開始に向けた)前進への重要な第一歩 だ」と評価した。