【オタワ8日=小栗太】塩川正十郎財務相は8日夕(日本時間9日午前)、欧州
連合(EU)議長国であるスペインのラト財務相と会談した。ラト氏は日本経済に
ついて「消費者物価がマイナスになっているが、物価下落を止める策はあるの
か」と、デフレ長期化に懸念を表明。塩川財務相は「デフレは望ましくない。政府
として物価下落の阻止に向けできる限りのことをする」と語った。
7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議では、世界経済の情勢を討議する折にEU議長国が出席する
ことになっている。両相はG7財務相会議に先立って意見交換した。ラト財務相の発言の背景には、日本
のデフレによる景気後退が世界景気の回復の障害になりかねない、という懸念があるとみられる。