日産自動車は8日、経営再建3か年計画「日産リバイバル・プラン」(2000年度―2002年度)を1年前倒しし、今年3月末に達成する見込みになったと発表した。工場などの資産売却と人員削減を加速したため、未達成だった「連結売上高に対する営業利益率4・5%」と、「連結有利子負債の半減」の2つの目標の達成が確実となったためだ。日産は、2002年度から新3か年計画をスタートさせ、部品調達コストの15%削減など、一層の経営改革に取り組む方針だ。
計画の前倒し達成は、部品などの調達コストの20%削減が、計画通りに達成できると判断したためで、カルロス・ゴーン社長が同日、都内で開かれた系列部品メーカーとの会合で表明した。これに伴い、〈1〉全世界での年間販売台数を昨年実績の約260万台から100万台増やす〈2〉連結の売上高営業利益率を8%に引き上げる〈3〉7000億円の連結有利子負債をゼロにする――という新3か年計画「日産180」も1年前倒しして、今年4月から取り組む。
経営不振に陥っていた日産は、1月の新車販売ランキングで「キューブ」など3車種がベスト10入りするなど、本業での業績回復の兆しが出ている。
(2月8日22:31)