日本の経済は今デフレ不況になっているのに、円安と増税を目指しているからバカというしかない。円安を容認しているが、日本の経済が悪いから円が売られているわけであって、円安容認は日本経済がもっと悪くなれと言っているのに等しい。バブルの時は円高で好景気であった。その時は円高不況になるとエコノミストは騒いでいたが、結局は円安で不況になった。円安で海外からの輸入品が高くなるので、それが商品価格に転化されるので物価が上がる。そのためにインフレになるからデフレがおさまるという、極めて楽観的な見方をしている。
いいかい。それでデフレがおさまるから景気がよくなるという保証はどこにもない。石油を見てみろ。円安になっているのに電気料金は値下げになった。なぜなら、本来は、円安だから、石油の輸入価格が上がらなくていけないことになる。
しかし、実際は値下げになったのは、石油価格が先進国の不況で値下がりしているのである。円安以上に価格が下がっているので、電気料金が下がっちゃったんです。このように単純に円安になれば価格に転化されて、物価があがるという直線的な分析では通用しないんです。
円安になるのは、日本の経済が悪いから円を売ってドルを買うわけであり、政府が円安を容認するのは、もっと経済が悪くなると宣言しているのと同じ。そうなると日本の株もまだ下がるということになり、ますます買わないから株も下がることになる。
しかも、バカなのは消費が冷え込んでいるのに、増税をしようとしている。課税最低限の引下げというのは、例えると、年収200万円の人から税金をとらないとしていたのが、これを引き下げて150万円以下の人にする。これは税金がとられる人が多くなるということであり、増税と同じ。
さらにバカなのは、医療費の負担を3割にしようとしている。これも国民負担が増えるので、一層貯金をすることになる。消費にまわらなくなる。かつて橋本政権だったか、減税を打ち切って、医療費の負担を増やしたために上向きかけた景気の上昇が腰折れになって、失速したことがある。医療保険に皆入っているので、これも増税と同じ。
デフレの時に増税するバカさ加減には、あきれかえる。
ブッシュは昨年に景気の後退が明らかになった時に大型減税と住宅ローンの金利を引き下げた。その効果で浮いたお金で住宅を買い、車を買って消費が上向いてきた。GDPも伸びてきて、景気が上向いてきたことが明らかになってきた。
ブッシュは自分が大統領の間は、増税はやらないと公言している。小泉がやることは、特殊法人をつぶして減税の原資にし、公的年金も消費税で給付することを検討すると発表したらいい。自由党の小沢も消費税で年金をまかなえと言っていた。将来の不安がなくなったら、貯金する必要がなくなり、企業も退職金を低く抑えることになり、消費と設備投資にまわるはず。こんな大胆なことはできないだろう。鈴木宗男に議員を辞めろと言えないくらいだから。もうパフォーマンスはいいから、早く減税やれよ。
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