竹中経済財政担当相は、いわゆる非伝統的な金融政策に関して、日銀は政策のフロンティアに直面している、としたうえで、いろいろなトライをしながら、フロンティアを開いていけるとの認識を示した。
閣議後の会見で述べたもの。
竹中経済財政担当相は、金融政策について、「日銀も政府同様、政策のフロンティアに直面している」としたうえで、「最初は当座預金残高を1兆円つみますのも大変だと考えられていたが、いろいろやっていくなかで、かなり積み増すことに日銀は成功している。(現在は)トライしながら新しい成果を出していくプロセスだと思う。間断なく日銀は行って欲しい」と述べた。
“新しいことにトライするといわれたが、金融政策には限界が来ている、ともいわれている。外債購入やインフレ・ターゲットなど具体的な要望はあるのか”、との質問に対しては、ケインズ政策も最初に行う時はトライであったと思う、としたうえで、「いろいろなトライをしながらフロンティアを開いていけるものだと思う」と答えた。
また、竹中経済財政担当相は、デフレ対策について、「経済財政諮問会議の民間議員を中心に自由な議論を行ってもらうが、すぐに結論が出るほど問題は簡単ではない」としたうえで、「時間をかけて腰を据えて行わないと行けない」と語った。
“株安・債券安・円安というトリプル安の状況もしばしばみられており、日本売りの懸念も出ているが”、との質問に対して、「日本売りであるとは思っていない」としたほか、「総じて9月の状況より日本よりとりまく状況よくなっている。今の株価は短期的なフラクチュエイト(変動)の範囲内」との認識を示した。
また、“2月危機、3月危機ともいわれているが、銀行に対する公的資金の再注入についてはどう考えているか”、との質問に対しては、「公的資金については、枠組みがあるわけであり、いったん事あれば柔軟かつ大胆に行うコンテンジェンシープランはある」としたほか、2月危機、3月危機に関しては、「そういう状況ではない」と語った。