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「金融再生最前線」〜外相更迭と生保救済の因果関係[PAXNet] 2002/02/07 10:31:00 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 2 月 07 日 11:37:27:

「金融庁は、最悪の事態は避けろの一点張りだった」・・・東京海上火災保険<8751>と朝日生命保険が、総合保険グループ「ミレア」の枠組みは維持しつつも、朝日生命の統合前倒しを行わないと発表した直後、東京海上の幹部は、険しい表情を変えないままこう吐露した。金融庁のこうした意向は、みずほフィナンシャルグループの幹部の口からも聞かれる。しかし、金融庁が、最初からこうした考えを持っていたのではどうも無さそうだ。昨年暮れ、一部の金融関係者から「朝日生命問題については、金融庁がすでに見放している」という話が伝わっていた。経済合理性を最優先する東京海上の考えを変えることがもはや出来ないと、金融庁も当事者間の交渉の成り行きを静観する構えを見せていた。しかし、その金融庁が豹変する。政局が緊迫するやいなや、朝日生命の救済を関係者に働きかけ始めた。

●田中真紀子前外務大臣に救われた?

アフガニスタン復興支援国際会議に端を発した田中外相の更迭劇。その後、国民から絶大な支持を受けてきた小泉政権の支えとも言える内閣支持率が急落している。改革の抵抗勢力に対して、高い支持率を武器に封じ込めてきた小泉首相が、初めて危機的な状況に追い込まれている。まさに政局だ。この更迭までのゴタゴタが、朝日生命の運命を変えたと言っていいかもしれない。官邸は田中外相の更迭のダメージがどれほど大きいものになるのか、それを背筋が寒くなる思いで見ていたのではないか。
更迭劇と並行するように、官邸サイドが「朝日生命を潰すな」、「金融危機を絶対に起こしてはならない」と柳沢伯夫金融担当大臣と金融庁の森長官に強く命じた、という。森長官は、ただちに東京海上に出来る限り歩み寄るように要請。しかし、株価の急落というマーケットの圧力を受けた東京海上は、これを断固として拒否し続けたという。
これに失望した森長官は、朝日生命の「身内」である第一勧業銀行に救済を打診。さらに、同じみずほグループという事から第一生命保険にも経営統合を持ちかけた。不良債権処理の過程で金融庁に少なからず借りのある第一勧業銀行にとって、森長官の言葉を無視する事はできない。第一勧業銀行は、交渉期限が切れるギリギリの段階で、朝日生命の再建に欠かせない基金への出資を固める。第一生命に対しても、第一勧業銀行の首脳が、朝日生命の救済を願い出たのである。無論、金融庁の強い意向を受けてのことであろう。

●それは保身か〜小泉首相が改革の手綱を緩めた?

第一生命は、安田生命と明治生命の生保大型統合という事態を目の当たりにして、危機感を募らせている。ここに、金融庁のつけ込む隙があったのかもしれない。しかし、第一生命の資産査定が間に合わない事などから、今も朝日生命の落ちつき所を見出せないでいると言っていいのではないか。第一生命も、喉から手が出るほど欲しいとは言え、朝日生命を単純に「規模の論理」だけで救済するわけにはいかない。朝日生命は、まさに田中真紀子外相の更迭劇に救われたと言っていい。一方、小泉首相は保身のために改革の手綱を緩めたと言われてもやむを得ないであろう。

●眼下は急峻な崖〜岐路に立つ日本の金融行政

金融庁は現在の実態を隠す事ばかり考えている。それは小泉首相が「絶対に2月危機、3月危機を起こさない」と宣言した以上、起きたら最後、他の大手生保に飛び火しかねない事態は、何としても避けなければならないからだ。いったん生保が破綻してしまえば、金融危機が確実に起きてしまうのだ。小泉首相にとって、国民からの人気が急落している中で、朝日生命を“万が一の事態”に追いこむ事は絶対にできない。いずれにせよ、日本の金融行政は今、岐路に立たされている。前に進むのか、それとも後戻りするのか・・・背後には急峻な崖が控えている。
(東山 恵)

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