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証券各社は1月15日から、自社のディーリング状況をすべてチェック、空売り明示義務違反の状況を証券取引等監視に毎日報告させられているが、証券会社は同種の報告を東証や日本証券業協会(日証協)に提出しており、新たに監視委への報告も増えることで「株価下落に業を煮やした政府が、空売りに足かせをはめているだけ」(準大手証券)と、兜町での評判は最悪だ。
●ディーリング規制は的外れ
証券会社の自己売買部門では、多数のディーラーが頻繁に株式を売買する。このため、空売り禁止銘柄に誤って売り注文を出すなどのミスは、どうしても発生してしまう。監視委員会事務局には、こうしたミスの状況を取引別に細かく報告するよう求められており、「監視委が書類を提出させたのは、どこの証券会社にいつでも検査に入れるようにするためのネタ作りでは」(大手証券幹部)と、うがった見方も出ている。
金融不安の象徴となっている大手銀行株の急落に、空売りが一役買ったことは間違いない。しかし、大手銀行株を空売りで崩したのは、「機関投資家から借りた株を売るヘッジファンド。売りのロットで言えば各社のディーリング部門の売りよりも、持ち合い解消や機関投資家の処分売りの方が多い」(同)といわれる。特に、ヘッジファンドとは縁もゆかりもない中堅以下の証券会社を中心に「ディーリング部門への規制は見当外れ。負担増加以外の何者でもない」(地場証券役員)と批判が高まっている。
●流動性低下の懸念も
かつて信用売りをするには、大手証券では数千万円の預かり資産が条件とされ、女性顧客に空売りをさせない支店さえ珍しくなかったといわれる。ところが日本市場では、ネット取引の普及で信用売りがようやく根付き始め、少額資金を運用する個人投資家もリスクヘッジ手段を手に入れたばかり。しかし、なりふり構わぬ空売り規制が延長されれば「個人は再び買い一辺倒の取引に戻される」(同)ことになろう。
[半沢昭悟 2002/02/06 09:35]