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http://www.standardandpoors.com/japan/newsbriefs/news2002/cms/ratings_news2002_02_05d-cms.html
事業継続性評価
A+ 東京三菱銀行
A+ 三菱信託銀行
A 第一勧業銀行
A 日本興業銀行
A 富士銀行
A 三井住友銀行
A UFJ銀行
A UFJ信託銀行
A− 安田信託銀行
スタンダード&プアーズは本日、邦銀9行に対して、初めての銀行の事業継続性評価を上記の通り発表した。
スタンダード&プアーズの銀行の事業継続性評価は、銀行の支払能力の有無にかかわらず、またすべての金銭債務を期日通りに履行しているかどうかを問わず、銀行が直接的にあるいは継承金融機関を通じて、中期的に業務を継続する蓋然性に関するスタンダード&プアーズの見解である。しかし、事業継続性評価は、ストレス下において銀行のどの業務が継続され、どの業務が停止されうるかを特定して語るものではない。銀行の事業継続性評価はカウンターパーティ格付けとリンクしており、通常はカウンターパーティ格付けと同等か、それより高くなる。
カウンターパーティ格付けと比較すると、事業継続性評価においては、当該銀行のマーケットシェアおよび財務力の国内金融システムにおける相対的な位置づけ、特別な役割、および政府や強力な親会社の所有などに、より大きな比重が置かれる。事業継続性評価では、以下の点が考慮される。
一部の銀行について、たとえ期日どおりに金銭債務のすべてを履行する能力が損なわれるような脆弱性が現れていても、国内ではその銀行が強い部類に入る、または「トゥー・ビッグ・トゥ・フェイル(大きすぎて破綻させられない)」とみなされることで、その銀行に政府の直接的支援や規制上の寛大な措置が与えられ、業務が継続されることがある
金融システム全体が危機に陥っている場合、政府は一時的に預金を凍結させたり、あるいは特定の金銭債務についてデフォルトさせたりすることがあるが、特定の銀行に対しては引き続き業務の継続を認めることが多い
日本における銀行の事業継続性評価
スタンダード&プアーズは、日本の場合、カウンターパーティ格付けが「BBB」カテゴリーであれば、カウンターパーティ格付けより最大3ノッチ上の事業継続性評価が認められるとの結論に至った。カウンターパーティ格付けからの事業継続性評価の上乗せ幅が比較的大きいのは、銀行システムが脆弱な国においては、ある銀行の破綻が金融システム全体の危機を引き起こすのではないかという懸念を政府が抱き、救済という形ではなくとも支援など柔軟な対応をとる可能性がより高いとの前提に基づいたものである。対照的に、銀行システムが健全な高格付けの国においては、問題を抱えた銀行の閉鎖が銀行システム全体に対する市場の信頼に影響しにくく、従って破綻した銀行を存続させようという動機はより少ないであろう。
日本においてもうひとつ注目されるのは預金保険である。理論的には、強力な預金保険基金に裏付けられた高水準の預金保険が存在する場合には、預金者保護が手厚いので、規制当局はより大胆に破綻銀行を清算できる。しかし、預金保険に限度が設けられている場合(日本では2002年4月にペイオフ解禁で上限が1,000万円までとなる)、政府は、金融システム全体にとって極めて重要な大手銀行にその業務を継続させるほうがより経済的であり、かつ銀行システム全体の万全を期す上でダメージが少ないと考える可能性がある。
事業継続性評価は、格付けを付与されていないいずれか特定の金銭債務が履行される可能性がその水準であるということを意味するものではない。従って、特定の債務についてはその債務の格付けを参照すべきである。
事業継続性評価は、銀行によって提供された最新の情報か、あるいはスタンダード&プアーズが信頼に足るとみなす他の情報源から得られた情報を根拠とする。スタンダード&プアーズは事業継続性評価に際して監査を行うものではなく、また、場合によっては監査を受けていない財務情報を利用することもある。銀行のカウンターパーティ格付けが変更となるか、または情報が変化するか入手できなくなった場合、あるいはその他の状況において、事業継続性評価は、変更、保留、あるいは取り下げられることがある。