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(回答先: アルゼンチンとエンロン問題、世界経済の深刻な脅威ではない=OECD[ローマ17日ロイター] 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 1 月 18 日 12:17:07)
米紙の一面大見出しが、ことしに入って「アフガン」から「エンロン」に変わった。ワシントンの政界関係者の間では、経営破たんした米エネルギー大手エンロンをめぐる疑惑の話題で持ちきりだ。クリントン政権のホワイトウォーター疑惑、さらにはニクソン政権時のウォーターゲート事件と比較して論じる声も漏れている。「テロとの闘い」も色あせるエンロン疑惑は、ブッシュ政権の致命傷に発展する可能性もはらみ始めた。(ワシントン・金井辰樹)
■不正な便宜焦点に
負債総額計三百九十七億ドルという史上最大の倒産として、経済面の影響ばかり話題になっていたエンロンは、ことしに入って“政治銘柄”になった。ブッシュ大統領やチェイニー副大統領、オニール財務長官ら政権の中心メンバーたちとの蜜月(みつげつ)関係が明らかになったからだ。
エンロンはブッシュ氏に対し総額六十二万三千ドルを寄付した。驚くのは、大統領選でフロリダ州の集計が混乱し、裁判闘争になると、共和党サイドに追加献金。さらに当選決定後、昨年一月の就任時にも三十万ドルを提供したことだ。
ブッシュ氏を大統領にするため、とことん支援する姿勢がにじむ。米国では、選挙に直接絡む資金などの例外を除けば、企業献金の規制は緩やかだ。それでもエンロンのブッシュ氏に対する支援は突出している。
献金の目的は分からない。ただ、設立後わずか十五年という新興企業のエンロンが「一流」の仲間入りをするために、有望な政治家にカネをばらまくタニマチ的性格が強かったとの見方が強い。有望政治家の代表が、ブッシュ氏だったわけだ。
エンロン破たんで多くの国民が損失を被る中、レイ会長ら一部の経営陣は、株価が暴落する直前に自社株を高値で売り抜けている。この過程で、エンロンとつながりの深いブッシュ政権が不正な便宜を図っていたかどうかが、焦点となる。
腕まくりしているのは民主党。今秋の中間選挙に向けた絶好の攻撃材料として、同党が多数を占める上院で徹底追及する構えだ。しかし、エンロンからの献金は多数の民主党議員にも回っている。
破たんのわずか一週間前の十一月末にも、民主党が十万ドルもの献金を受けていたことが明らかになっている。民主党が相当の返り血を浴びるのは避けられない。
■対テロ攻撃第2幕なら もみ消し批判も
大統領は「エンロンの財務について、レイ会長と話をしていない」と繰り返す。共和党指導部は「エンロンは京都議定書批准を求めていた。ブッシュ政権はその議定書から離脱を決めたじゃないか」と、エンロンが政権の政策決定に影響を与える存在ではなかったことを強調する。
今のところ、これを覆す材料は出ておらず、政権の屋台骨を揺るがすスキャンダルにはならないとの見方も根強い。だが、大統領と会長の親密ぶりは明確なだけに、何らかの便宜を図ったことが分かれば、国民の批判は一気に高まるだろう。
ワシントンでささやかれるシナリオがある。「疑惑で窮地に陥れば、ブッシュ政権は国民の目をそらすために、テロとの闘い第二幕の攻撃を始める」というものだ。
一九九八年十二月、クリントン政権がイラクを空爆した時、国内からは「不倫もみ消し疑惑隠し」との声があがった。
こういった疑いがかけられるような状況で「第二幕」が始まれば、大統領の真意が何であれ、国際社会の理解は得られない。こう考えるとエンロン疑惑は、テロとの闘いにも少なからず影響を及ぼすことになる。