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4日の東京株式市場で東証株価指数(TOPIX)がバブル崩壊後の最安値を更新し、日経平均株価(225種)も9700円を下回る水準にまで売り込まれた背景には、長期金利の上昇も影響している。この日の東京債券市場では、長期金利の代表的指標である新発10年物国債の流通利回りが終値ベースで、先週末に続き1・5%台となり、昨年4月の小泉内閣発足後では初の1・5%台乗せが続いている。長期金利の上昇(国債価格の下落)は、企業への貸出金利や個人向けローン金利を上げて景気をさらに悪化させる要因となるため、株式市場では、「有利子負債の大きい業種や、国債を多く保有する銀行の株式の売り材料となり、株価低迷に拍車をかけている」との見方が出ている。
昨年12月に1・3%台で推移していた長期金利は、年明けから上昇ピッチを早めた。外国人投資家が、円安によって手持ちの国債の価値が目減りすることを警戒して、主に先物市場で国債を売る姿勢を強めているほか、4月からのペイオフ(破たん金融機関の預金払い戻し額を元本1000万円とその利息に限る措置)の凍結解除を前に、「地方の金融機関が預金引き出しに備えて、国債を売って現金化する」(外資系証券)動きも続いているためだ。
さらに、小泉内閣の支持率急落も売り材料になっている。構造改革の遅れによって国債が格下げされ、景気対策のために国債が増発されれば国債の価値が下落するとの懸念が強まっているためだ。
また、株価下落で体力の低下した金融機関は、3月決算期末に向けて、国債などの資産の保有を見直しており、「他社が売るのではないか、という不安の連鎖が広がると売りが止まらなくなる」(大手証券)という恐れもあり、しばらくは、国債価格と株価の下落が同時に続くのではないかとの声もある。
ただ、外国人投資家の国債保有比率がわずかであることや、「企業の資金需要が乏しいなかで、相対的に安全性の高い国債が資金運用先となる流れは変わらない」(道家映二・UFJキャピタルマーケッツ証券シニアストラテジスト)として、長期金利の上昇は一時的だととらえる市場関係者もいる。
(2月4日22:35)