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明治生命保険と安田生命保険は04年4月の合併を決めたが、明治の金子亮太郎社長は「活力あるナンバー2を目指す」と語り、安田の宮本三喜彦社長は「強力な新会社をつくり、生保会社が抱える諸課題を解決したい」と、合併新会社について抱負を語った。 【聞き手・増田博樹】
明治生命・金子亮太郎社長
――合併を決めた理由は?
◆生保業界に対する顧客の不安など厳しい環境が続いている。今まで分野ごとの提携を強化し、信頼回復に努めてきたが、米国のテロ事件などで厳しい状態が長期化すると感じた。顧客の安心感を高めるためには、さらに一歩踏み込んで合併で一気にジャンプする必要があると考えた。
――相手はなぜ安田生命か。
◆第一の理由は堅実経営。それに、明治と安田の主要顧客や地域は、個人と団体、全国と都市部など違いがあり、基盤が重複しない点もある。人事制度、システムに共通点も多い。コストの削減も期待できるうえ人材に厚みが出る。これまで安田を含めた各社と勉強会などを重ねてきたが、安田とはトップから実務担当者まで接触する中で信頼関係が深まっている。
――業界の衝撃も大きい。
◆大手生保は、約40年間序列に変更がなかった。最大手の日本生命はじめ、規模が近づく他社についても、いい意味で刺激になると思う。合併により、各指標で我々が1位か2位になる。「活力あるナンバー2」を目指すが、収益性、健全性などではトップを狙う。
――同じ三菱系の東京海上火災保険などがつくるミレア保険グループとの関係は?
◆従来と変化はない。ミレアの経営統合による生損保融合というモデルはと思想が異なる。信頼される強力な生保会社をつくるのが我々の目的だ。
安田生命・宮本三喜彦社長
――株式会社に転換後ではなく、相互会社同士の合併を選択した。
◆前例がないから障害も出てくるだろうが、株式会社化より時間、コスト、エネルギーとも少なくて済むと考えている。株式会社化というワンクッションを置いての合併ではなく、合併に向けた体制を直接つくればよいからだ。
――安田はみずほ系、明治は三菱系とねじれがあるが。
◆ねじれとは思わない。親密な富士銀行の山本恵朗頭取からも「グループに強大な生保会社ができることはいいこと」と評価してもらっている。これからもみずほの一員としてやっていく。合併後の新会社も、(富士銀系の)芙蓉会と(三菱系の)金曜会双方に入ることを金子社長と確認している。
――損保戦略は?
◆損保商品も必要だが、いわゆる生損保の総合化はやらない。まず、強力な会社をつくり、逆ざや問題など生保特有の課題を解決するのが先決。子会社の安田ライフ損保と明治損保は統合する方向だ。ただ、安田の自動車保険の通信販売子会社は独自性が強いので、そのまま残し、従来以上に強化したい。
――提携関係にある富国生命保険との関係は?
◆富国生命は主要生保で唯一、保有契約の純増を維持するなど優良な会社だ。独自性を尊重するため、こちらから声は掛けなかった。しかし、合併までの期間はもちろん、合併後も富国生命がよいと言えば、提携関係を継続したい。