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【ワシントン1日=天野真志】ブッシュ米大統領は1日、エネルギー大手・エンロンの破たんによって、確定拠出型年金(401k)制度の欠陥が米国内で大きな社会問題となっていることを踏まえ、投資家保護の拡充を狙った年金制度改革案を発表した。改革案は、企業の経営陣が401k口座に自社株を組み入れている従業員に対して、自社株売却を一時禁止するよう求める場合は、経営陣も同じ期間中、自社株を売却できないようにしたり、401kプランの運用成績に関する報告書の発行回数を現行の年1回から4回に増やし、従業員の投資判断に役立つ情報開示を進めたりすることが柱だ。
エンロン破たんをめぐっては、複数の役員らが、破たん直前に自社株の一時売却禁止を従業員に命じておきながら、自分たちは破たん前に大量の自社株を売り抜けていたり、同社の経営悪化を知りながら、従業員には401kプランでの自社株の運用を奨励したりしていたとされる。
米国では、従業員が勤務先企業の株式に投資したり、企業側が株価対策などの利点から自社株の運用を従業員に進めたりする傾向が強い。エンロンの破たんでは、401kで自社株を運用していた従業員が大きな損害を被り、雇用とともに年金を失うケースが相次ぐなどして、現行の年金制度の不備な点の見直しを求める声が強まっていた。