★阿修羅♪ 国家破産6 ★阿修羅♪ |
取引時間中の米国市場はダウ、ナスダック総合指数ともに上昇して取引を終了したが、取引時間後に発表されたマイクロ・ソフトの10−12月期の決算が自社予想の下限に達し、市場コンセンサスを下回り時間外取引で下落している。本日は、昨日と逆に、朝方はこれを織り込む形でハイテク株等米国高連動銘柄に売り圧力が強まる可能性が高そうだ。また、週末を控えており基本的には市場は模様眺め気分が強まることになろう。
小泉首相が昨日、政府税制調査会に出席して、税制改革を「構造改革の大黒柱」と位置付けた上で、その方向性を「誰もが負担し、努力したものが報われる税制にしたい」と述べた。どちらかと言えば、努力した結果の成功が妬みと嫉妬をかい、努力の賜物の成功に対して高負担が強いられ、それを是正しようとすると「金持ち優遇」等の批判の声が高まり結局、社会主義的な平等(機会の平等ではなく結果の平等)でわが国税制は落ち着いてきた。この点を本当に改善できるのか、できるのなら株式市場は大いにこれを好感しよう。
ところで、店頭上場の北の家族とケイビーの2社が民事再生法の適用申請をした。今後、過剰債務に喘ぐ経営不振企業の破綻は連続的に起こる可能性があり、投資家はここ数年間の業績や資産状況を慎重に精査する必要があろう。ダイエーの再建計画が本日発表される。市場での現在伝え漏れている報道に対する評価は様々だが、デット・エクイティー・スワップの活用は評価できるものの経営責任、株主責任が不明確である。結局、問題が先送りされた感強い点と大きいから潰せないとの政治、行政面からの裁量が働いたという不公平感が残り、しっくりこない決着と考えておきたい。
ただし、ダイエー問題で不良再建処理にそれなりの決着がつくことで銀行株が上昇を続けるケースは想定しておく必要があろう。銀行の体力の範囲内で不良債権を処理し政府がそれを後押しするという「ソフトランディング・シナリオ」を市場が短期的に支持するある種の「モラル・ハザード」相場の出現だ。「ソフト・ランディング」が本当にできるかどうか別として市場が一度それを信じるような雰囲気が当面拡がる可能性がある。ただ、それは市場全体がアヘン中毒に陥り、なんだかとっても良い幻想をみてラリっているようにも映る。