★阿修羅♪ 国家破産6 ★阿修羅♪ |
昨年末から懸案になっていた政策金融の見直しが、いよいよ始まる。ここで重要なことは、長期的な視野から筋の通った改革をすることである。細部での妥協は必要だとしても、基本線は守らなくてはならない。
その場合もっとも重要なことは、政策金融の必要性とは何かを見極めることである。それは、政策的観点からの融資判断の必要性であって、必ずしも低利融資の必要性ではない。民間金融機関からの融資は期待できるが、金利が高すぎるということなら、政府保証や利子補給で十分であり、公的融資は不要なはずだ。
こうした観点からすると、住宅金融公庫の廃止をいち早く決めたのは卓見であった。公庫融資はほとんど自動的に認められ、融資判断の余地がないからである。融資はすべて民間金融機関にまかせ、政府は必要に応じて保証ないし利子補給をすればよい。
同様に、ほとんど自動的に融資が認められる国民生活金融公庫も廃止してよいはずである。中小企業金融公庫や農林漁業金融公庫も同様であり、支援が必要なら保証等を活用すればよい。商工中金に至っては、単なる協同組合の中央金融機関であって、いかなる公的関与も不要であり、即時に完全民営化すべきだ。
沖縄振興開発金融公庫と公営企業金融公庫については、政策的な融資判断がないなら廃止すべきだし、あったとしても政策投資銀行に統合した方がすっきりする。結局、政策金融機関として存在意義があるのは、国内向けの政策投資銀行と外国向けの国際協力銀行だけになるが、政治家や官僚が依然として、住宅、国民生活、中小企業等への政策金融こそ必要と考えているのは、的外れで困ったものだ。 (知命)