★阿修羅♪ 国家破産6 ★阿修羅♪ |
米国ではFOMC、雇用統計等の開催、発表を控え模様眺め気分が強まり、方向感出難い展開となっている。シカゴ先物は10160円大阪比70円安で取引を終えている。本日の東京市場はここ最近の相場を踏襲し狭いレンジでのもみあいとなりそうだ。
三井建設と住友建設が来春をメドに経営統合することで基本合意したと一部報じられている。本日は、ゼネコンセクターがどのような動きを見せるかが注目される。不良債権処理問題、過剰債務経営不振企業問題の解決策は、破綻(青木建設型)、再生(ダイエー型)、そして、提携・統合による再編があり、このような統合の動きは少なくとも中期的には市場にとってポジティブ要因と考えておきたい。
ところで、国会はNGO問題で紛糾し2001年度第二次補正予算を強行に採決し賛成多数で可決したようだ。この問題に関しては、本日付日経新聞の社説が「まさにその通り」と言える。役所と政治家との昔ながらの関係をどのような形で改善するか。これまたある意味構造改革であり、この問題がスッキリした形で国民に説明されるのか注目しておきたい。政治と経済は相互に影響しており、政治の透明化は当然経済に好影響をもたらすのだから。
この意味で、終わっているのが雪印だろう。海外産牛肉国産偽装疑惑、北海道産牛肉の熊本産偽装出荷疑惑と立て続けに不祥事、嘘が発覚した。信用失墜した企業は当面何を言っても信用されない。信用されなくなったら終わりだ。例えば、銀行も同様だろう。不良債権処理は峠を越したと過去何度にわたってアナウンスし、実のところ全くそれにメドがついていなかった。その意味で市場は、銀行の不良債権問題に依然として不信感を持ち続けており株価も低迷を余儀なくされている。また、銀行債の利回りが上昇し国債に比べた上乗せ金利幅が拡大していることもその現れと言えよう。
狭いレンジで自律性を失った相場が続くことで個人投資家の市場への参加は限定的な状況が続くことになりそうだ。政策的な市場への好材料の提供がない限りこの傾向は続くだろう。政策的なポジティブ材料が出てくれば、2月危機、3月危機を織り込んだヘッジ売りの買い戻しで上昇のきっかけは掴めるだろう。逆に、そのような対応がとられないのなら、年金資金での買い支えも限界に達し市場は政策を催促することになる。それが分かっているから、投資家は現段階で見極め、見送り姿勢を継続していると思う。