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【ワシントン逸見義行】
チェイニー米副大統領は27日、米政府が昨年5月にまとめた包括的エネルギー政策について政府が接触した人物や政府内の協議内容を記録した文書などの資料公開を米会計検査院(GAO)が求めていることに対して、拒否する姿勢を明らかにした。フォックステレビやABCテレビの番組で語った。副大統領はエネルギー政策チームのトップ。会計検査院は今週後半、米政府を相手に資料公開を求める行政訴訟を起こすかどうかの最終決定をする方針だ。
会計検査院は昨年春から、情報公開を求めていた。昨年12月に倒産したエネルギー販売大手・エンロンのエネルギー政策への関与が焦点になっている。米政府は、同社とエネルギー政策チームとの接触について、副大統領がエンロン幹部と1回会ったことを含めて、昨年6回協議したことを認めているが、具体的な情報公開を拒否している。
副大統領は27日のテレビ番組で「公開すれば、大統領や副大統領が機密情報に接することができなくなり、結果として大統領、副大統領の権限を弱めることにつながる」と全面拒否の姿勢を示した。「会計検査院は省庁に権限が及ぶが、副大統領のオフィスに権限は及ばない」と拒否理由を説明した。
5月に発表された包括的エネルギー政策は、20年ぶりの原発建設促進、石油精製施設増強や原油掘削地区拡大など、民主党前政権の方針を転換した。エネルギー業界を支持基盤に持つブッシュ共和党政権を象徴する内容との見方が強い。ブッシュ政権に食い込んでいたエンロンが、影響力を発揮したと当初からささやかれていた。
会計検査院は議会の付属機関。提訴を決定すれば、連邦政府に対する初の情報公開訴訟になる。