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クレディ・スイス信託銀行が、日本企業の構造改革の進み具合を数値化した「リストラ・インデックス・モニター(RIM)」を発表した。リストラは昨年秋から加速しており、個別企業にとっては合理的だが、皆が同じ行動をとると需要が減り、経済全体は悪化するという「合成の誤謬(ごびゅう)」も指摘されている。
同行はリストラを「人員削減だけではなく事業再構築・合理化全般」と定義。東証1部上場の1494社が99年3月以降打ち出したリストラを(1)自社株買いなどの財務(2)社外取締役選任などの企業統治(3)コスト削減(4)買収・合併(5)経営資源集中(6)事業再編――に分類、評価を数値化した。
指数は昨年夏まで2前後で推移していたが、9月以降は3・5前後に急上昇。同行のケビン・ヘブナー運用最高責任者は「急上昇の背景には、内外の景気が著しく回復することは当面望めないという認識があるが、これにより収益力や潜在成長率が上昇するなど(長期的な)リストラのプラス効果に目を向けるべき」と指摘する。
ただ、リストラに合わせ失業率が悪化し、消費も失速する恐れがある。一方、小泉内閣は緊縮財政路線をとっており、市場でも財政出動による効果的な需要創出を求める意見が根強く、リストラ加速を一概に評価できない側面がある。【吉原宏樹】