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アルゼンチンで23日、ドル建て預金を5000ドルを上限にペソに転換して引き出すことが可能になる新ルールが導入されたが、一般民衆や産業界からは、政府の預金凍結解除措置が不十分だとする不満の声が出ている。こうしたなか、国際通貨基金(IMF)は、アルゼンチンが持続可能な経済政策を打ち出せば支援する姿勢をあらためて示した。
23日に導入された新たな規制のもとでは、最高5000ドルまでのドル建て預金が、1ドル=1.40ペソの公式固定相場でペソに転換した上で引き出せるというもの。
ドル預金の価値が約4分の1目減りする今回の措置に怒った預金者のなかには、銀行周辺で預金引き出しの全面解除を求めて抗議行動をするものもいた。
こうした状況の背景には、現在のペソの”二重相場制”のもとで、公式固定相場と市中の売買レートとの間に乖離が生じていることがある。23日午後時点でペソの市中売買レートは1ドル=1.74/1.77ペソと公式相場を大きく下回っている。
ある会社員は、「もっとも理にかなっているのは、1.40ペソで転換して、1.80ペソでドルを買うこと。将来何が起こるか分からないからだ」と話す。
メナム政権時代の89年に、預金が凍結され、一夜で債券に転換されたことを記憶している多くの人々は、各自の被害を抑制しようとしている。
銀行に行列していたある預金者は、「自分の預金をペソに換えるつもりだ。政府がやがて債券での支払いにすることを心配しているからだ」と語った。
アルゼンチンの商工会議所の副会頭、ロウレンゾ氏は、預金引き出しなどの銀行規制について、「われわれにとって締め付けになっている。麻痺状態が続き、ビジネスが停滞している。どのように維持していけるのかわからない」と話している。
アルゼンチン議会では23日、中央銀行の貨幣発行を認める法案について審議を開始した。法案は議会を通過することがほぼ確実とみられている。