★阿修羅♪ 国家破産6 ★阿修羅♪ |
米国の調査会社コンファレンス・ボードが発表した12月の景気先行指標は111.4%と前月比で1.2%上昇となり3ヶ月連続の上昇となった。対して、内閣府が昨日発表した11月の景気動向指数の改定値が一致指数が速報値の11.1%から10.0%に下方修正された。この景気の温度差が為替市場に如実に現れ、ロンドン市場で1ドル134円台まで円が売られた。景気回復期待があるものの米国株式市場は調整色を強めNYダウ、ナスダック総合指数ともに下落し、シカゴ先物も10040円大阪比10円安で取引を終了。本日は寄り付き段階から1万円大台の攻防となりそうだ。
ところで、金融庁は公的資金の再注入時に健全行でも経営責任を追及する方針を固めたようだ。99年に資本注入した際に経営陣を刷新できなかったことへの反省がその方針に傾けさせたのであろう。株式市場は、ダイエースキームは銀行の体力の範囲内での処理であり問題が先送りであり評価できないとのムードを強めている。次の期待は銀行の体力問題であり、公的資金注入のタイミングが待たれる状況となっているようだ。ここ最近の下落は政府に対しこれを催促しているようにも見える。株主責任を問うた点が評価されると期待したが、どうやら市場はそう甘くはなかったようだ。
大阪二部上場の婦人服のイタリヤードが自己破産を申請した。殖産住宅、ケイビー、北の家族と今年4社目の上場企業の破綻だ。同社は最新四季報では4期連続の赤字が見込まれている。経営不振企業の淘汰の実現は、引き続き不良債権処理が着々と進んでいる証として前向きに評価しておきたい。このような破綻の実現の積み重ねのみが、わが国経済構造の変化を促すものだからだ。
生かすものと退場させるもの。この見極めが投資家にとって非常に重要な局面が続いている。オニール財務長官は、日米が3%成長を実現することが大事と述べたそうだが、それをするためにも、銀行に体力をつけて、国策で成長産業を育成し、資金需要を創出し、銀行の貸し出しを増やす政策を早急に打ち出す必要があろう。民間を圧迫している公的法人の整理・淘汰も急がねばなるまい。一気にこれらが実現されるとは到底思わないが、まずはできるところから、金融危機に対する予防的な公的資金注入を期待して待ちたい。