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減資を嫌気してダイエーが大量の売り物を浴びた本日。一方、注目された大手銀行株の動きは鈍かった。株主責任を求める姿勢を評価した動きが広がるかに期待したが少なくとも本日はそのような動きにはつながらなかったようだ。ただし、東証一部全体では値上がり銘柄数が968、値下がり銘柄数が373と大幅に値上がり銘柄数が上回って取引を終了している。信託銀行経由の年金資金の買いとの観測が根強く、冷めた見方が多かったが・・・。
今回のダイエーの再建スキームを単なる「先送り」と評価しないのか、それともそれなりに一定の評価を与えるかで当面の投資戦略は全く異なることになりそうだ。個人的には、政府がそれなりに関心を持って関与して、貸し手の銀行のみならず投資家である株主の責任を求めるケジメのあるスキームの確立は評価して良いと思う。また、旧経営陣に責任を求める姿勢も当然とは言え評価に値しよう。
ただ、本日の銀行株のもたつきを見る限り同セクターに関しては、市場は政策的な“おかわり”を要求することになりそうだ。具体的な政策が打ち出されるまではわが国経済の心臓である銀行セクターへの投資資金は躊躇されるということなのかもしれない。だが、財務内容の比較的良好な低位株を狙おうという動きは徐々に広がる可能性がる。昨年12月時点に比べ、信用リスクに対する投資家の冷静な判断が働く環境が整いつつあることがその理由である。その意味でも、青木建設、殖産住宅の市場からの退場とダイエーの再建策という、不良債権処理に関する2方法(淘汰再生)が実現に向けて動き出したことの意義は大きいと考える。