★阿修羅♪ 国家破産6 ★阿修羅♪ |
速水日銀総裁は、不良債権処理の過程で、金融システム全体の安定について疑問が呈されるような事態に直面した場合は、公的資本注入を含め適切な対応を講じる仕組みが整えられている、としたうえで、日銀としても金融システム安定の観点から必要がある場合には、それらの措置と併せて、流動性供給の面から適切に対応していく、と述べた。
きょう開かれている日銀支店長会議での、開会挨拶で述べたもの。
速水日銀総裁は、日本の景気について、「輸出や設備投資の減少に加え個人消費も弱まるなど、広範に悪化している。こうしたもので、当面、物価は緩やかな下落傾向をたどるものと考えられる」との認識を示した。
一方、速水総裁は、最近の金融環境について、「前年12月の日銀による追加的金融緩和措置の効果もあって、金融市場の状況や金利水準を総じてみれば、極めて緩和的な状況が続いている」としながらも、「企業破たんの増加などを背景に、民間銀行や投資家の姿勢はさらに慎重化しており、信用力の低い企業、とりわけ中小企業では資金調達環境が厳しくなる方向にある」と述べた。
また、同総裁は、「経済・産業面の構造改革がいよいよ本格化していくとみられる。その過程においては、低成長とある程度の物価下落が続くことは避けられない」としたうえで、「これをデフレ・スパイラルにつなげないことが重要な政策課題である」と語った。そのうえで、「日銀としては、日本経済の安定的かつ持続的な成長の基盤を整備するため、適切な金融政策運営に努める方針である」と述べた。
また、速水総裁は、「(日本の)金融システムへに対する内外の見方は、一段と厳しくなっている」とする一方で、「金融機関においては、主要行を中心に今年度の不良債権処理額を大幅に積み増すなど、思い切った方針を打ち出した。市場の信認を回復するために、今後こうした努力が着実に積み上げられていくことを期待している」と述べた。
そのうえで、速水総裁は、「不良債権処理の過程で、万が一、金融システム全体の安定について疑問が呈されるような事態に直面した場合は、金融システムの安定確保に向け、公的資本注入を含め適切な対応を講じる仕組みが整えられている」と述べ、「日銀としても金融システム安定の観点から必要がある場合には、それらの措置と併せて、流動性供給の面から適切に対応していく」と語った。