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これまで、日本の構造改革を見守るとしてきた米政府が、日本に「強い経済成長」を最優先するよう促す政策に転換してきた。テーラー米財務次官(国際問題担当)が18日、ブルムバーグ・ニュースなど一部記者との会見で明らかにした。同次官は21日から東京で開かれるアフガニスタン復興支援閣僚級会議に参加するため訪日するオニール米財務長官に随行して日本を訪れる。
テーラー次官は「日本にとって最も重要なことは、強い経済成長を実現することだ」と述べ、構造改革と並行して、金融政策による強いプラス成長の達成を呼びかけた。ブッシュ政権は昨年1月の発足以来、クリントン前政権のような「対日圧力」はかけないとしてきたが、景気後退の中で銀行の不良債権が一段と拡大する状況に危機感を募らせてきた。
同次官は強い成長達成の手段として、「重要なことは、金融政策、不良債権問題への取り組みを変更することだ」と強調。さらに、「日銀があらゆる手段を講じて流動性の供給を拡大すれば、デフレを終息させ、経済成長への障害を取り除くことができる」との見解を表明した。「日銀による外債の購入も含め、量的緩和の手段」に関する記者団の質問に答えたもので、「あらゆる手段」の中には、日銀が米国債など外債購入を通じ、資金を供給する方式も想定されている。
不良債権問題について、テーラー次官は具体的な方法は示さなかったが、「市場での取引を可能にし、生産性を回復することが最も良い方法だ」と述べ、「早く処理すれば、早いほど効果が上がる」と強調した。
一段の量的金融緩和による円安は容認か
また、日本政府が昨年9月に為替市場で円売り介入し、その後も「口先介入」と受け取られかねない政府高官発言により円安を誘導してきたことについて、テーラー次官は「長い期間で見れば、為替相場の変化は企業あるいは国家に対して実質的に影響を与えない」と指摘、為替相場を政策の目標とすべきでないとの認識を示した。
米製造業協会(NAM)代表はこの日、テーラー次官と会い、円安の是正を日本政府に働きかけるよう求めた。会談後、財務省スポークスマンは「米政府の政策について、意見交換することは常に有意義なことだ」としながらも、「ドル政策に変更はない」との談話を発表しており、NAMの要求を聞き流す方針とみられる。
その一方で、テーラー次官は、金融の量的拡大の手段として、日銀による米国債購入を支持する姿勢を明確にしており、一段の量的金融緩和の拡大を通じて生じる可能性のある円安については容認する姿勢を示唆した。