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厚生労働省は18日、全国約42万社の中小企業が加入する「中小企業退職金共済(中退共)」について、加入者に約束した運用利回り(予定利率)を現在の年3.0%から1.0%に引き下げる方針を決めた。21日から始まる通常国会に法改正案を提出する。低金利や株価の下落などで、加入者に支払う退職金費用が掛け金収入を上回り、累積損失が膨らんでいるためで、02年度中の実施を目指している。
この日開かれた労働政策審議会(厚労相の諮問機関)の部会で、厚労省側が引き下げ率を提示した。審議会委員である労働組合側は1.5%を主張しており、24日の審議会で最終決定する。
予定利率の引き下げは4回目で、利率は過去最低水準になる。厚労省の試算では、予定利率が1%になると、退職金の支給額は、掛け金月額1万円で10年間加入の場合、約140万円から約130万円と、10万円程度の減額になる見込み。累積損失は00年度末で約2029億円に膨らんでおり、引き下げによる利益の半分は赤字の解消に充てる考えだ。
中退共は、単独で退職金制度を運営するのが難しい中小企業を対象に、厚労省所管の特殊法人である勤労者退職金共済機構が企業から掛け金を集めて運用し、退職金を支払う仕組み。01年3月時点で、約273万人の従業員が加入し、資産総額は約3兆1147億円。平均掛け金は月額9173円となっている。(