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野村証券グループの投資会社、野村プリンシパル・ファイナンス(本社・東京)は、昨年2月に民事再生法の適用を申請した元東証1部上場の機械メーカー、富士車両(同・大阪市)を買収する。同グループが力を入れる企業再生ビジネスの一環で、野村は富士車両を再建した後、株式売却などで収益をあげる計画だ。
富士車両が減資後に実施する第三者割当増資を野村プリンシパルが引き受け、野村の持ち株比率は約7割に達する。必要な投資額は約3億5000万円。富士車両の現在の経営陣がそのまま残るが、野村から非常勤取締役が派遣される見通しだ。約180人の従業員もそのまま雇用される。
野村グループと富士車両で再生計画の詳細について合意した後、連休明けの15日に発表する予定。大阪地裁や富士車両の債権者が再生計画を認め次第、2月にも実施される。実現すれば、国内の証券系投資会社が単独で元上場企業を買収・再建する初の例となる。
富士車両の再生計画案によると、担保つき債務を除いた約61億円の負債の約90%をカットしてもらう。主力事業の立体駐車場製造から撤退し、タンクローリーなどの特殊車両、環境装置製造などに事業を絞る。野村はこの計画で確実に再生できるとみて、資金を投資し、取引先の紹介などで再建を支援する。
破たん企業の再建を果たし、企業価値が高まったところで株式売却するなどして利益をあげる企業再生ビジネスに参入する企業は、先行する外資系を含め増えている。野村など大手証券グループは、新事業の柱として企業再生ビジネスに力を入れる方針を打ち出している。
投資会社による元上場企業の買収例には、00年9月に民事再生法の適用を申請した配電盤製造会社、川崎電気(本社・山形県南陽市、当時東証2部上場)をソフトバンク・インベストメント(同・東京)などが買収した例がある。野村の本格参入をきっかけに、再建を目指す企業買収は増えそうだ。(