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定期預金から普通預金などへの資金移動が加速していることが、日本銀行が11日発表した2001年12月の通貨供給量(マネーサプライ)速報で明らかになった。
資金移動が加速しているのは、ペイオフ(破たん金融機関の預金の払い戻し保証額を元本1000万円とその利子までとする措置)の凍結解除が目前の4月に迫ってきたため、ペイオフの対象となる定期預金から、4月以降も1年間は全額保護の特例が適用される普通預金や当座預金に、預金者が資金を移しているためと見られる。
不良債権処理や企業倒産の増大で、金融システムへの不安感が広がりつつあり、金融界では、当面は全額保護となる普通預金などに資金が集める動きは止められないと予想する声も多い。
日銀の速報によると、12月の普通預金などの「預金通貨」(月平均)は、前年同月比15・8%増と、99年10月以来の高い伸びとなった。
伸び率が前月より高くなったのは12か月連続で、ペイオフ凍結解除が近づくにつれて、資金流入が加速していることがうかがえる。
これに対し主に定期性の預金で構成される「準通貨」は、4・8%減と、1968年1月の統計開始以来、最大の下げ幅を記録し、資金の流出が顕著になっている。
普通預金の急伸は、定期預金からの資金シフトばかりではない。
普通預金の伸び率は昨年9月に10%を超え、その後もさらに勢いがついている。これは、大手スーパー、マイカルの破たんなどで、普通預金に商品性が近い投資信託のMMF(マネー・マネジメント・ファンド)が相次いで元本割れを起こした時期と重なる。元本が保証されていない投信などを解約して、普通預金などに資金を移す投資家も多かったと見られ、国民が資産運用の「リスク」に極めて敏感になっていることがうかがえる。