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読売新聞社が集計した全国地銀64行、第二地銀54行の2001年9月中間決算によると、赤字決算行が前年同期より3行増えて23行に上ったほか、不良債権処理に伴う損失が計9000億円に達するなど、地域経済の中核機関の経営体力が一段と低下している実態が明らかになった。来年4月に控えるペイオフ(破たんした金融機関からの預金の払い戻し保証額を元本1000万円とその利子までとする措置)凍結解除の再延期論にも影響を与えそうだ。
集計によると、地銀、第二地銀計118行の約6割に当たる69行の税引き後利益が前年同期比で減益、または赤字幅が拡大した。
不良債権処理損は、貸出先企業の経営悪化や貸出債権に対する銀行の査定を厳格にした影響で、地銀・第二地銀計で、前年同期の約7800億円に比べて15・4%膨らんだ。足利銀行(宇都宮市)が前年同期の3・7倍の913億円、西日本銀行(福岡市)も3・3倍の965億円など、大きく拡大した銀行も目立つ。
さらに株価低迷により、株式の評価損が全体で計3470億円に上った。
この結果、地銀64行の税引き後利益の合計は、前年の130億円の黒字から2580億円の赤字に転落した。第二地銀も加えた全体の赤字額は3130億円に拡大した。赤字行では、関東銀行(茨城県土浦市)や福島銀行(福島市)、つくば銀行(茨城県下妻市)など、今年度の配当を見送る銀行も少なくない。
経営の健全性を示す自己資本比率も62行で前年同期を下回り、第二地銀では、健全な銀行の最低ラインである4%台の銀行が5行、5%台も3行あった。今後、自己資本強化のため、公的資金の再注入が課題となるほか、地銀・第二地銀の再編・淘汰(とうた)の動きが一段と広がる可能性もある。
(12月15日14:35)