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【ワシントン逸見義行】訪米中の竹中平蔵経済財政相は7、8日の2日間で、ワシントンでの米政府高官らとの会談を終えた。一連の会談では、不良債権問題処理について「必要なら金融機関に公的資金を再注入する」考えを明確にし、小泉政権が同問題に全力で取り組む姿勢をアピールした。米国内には、世界同時不況入りが懸念される中で「日本の不良債権処理のスピードが遅すぎる」との不満が強まっており、竹中訪米はこの「不満の緩和」が最大の狙いだった。
「不良債権問題より重要なのは公的部門の改革だ」。小泉純一郎首相が昨年6月30日の日米首脳会談後の記者会見で、特殊法人改革を重視する姿勢を示して以来、「不良債権の早期処理を最優先すべきだ」と考える米政府と日本政府の日本経済に対する認識の微妙なズレがささやかれてきた。
特に、米国の景気後退が明確になった昨年12月以降、米政府内からは、さまざまなルートを通じて、「金融の一層の緩和と公的資金の再注入」により、不良債権問題とデフレの進行を早急に止めるべきだとの声が日本に届くようになった。国務省や国防総省の幹部ですら、日本経済回復の重要性を訴えたのは、米側のいらだちの表れだった。
7日のワシントンでの竹中経済財政相講演は、会場の約150席が満席になるにぎわいだった。「不良債権処理に本気で取り組む気があるのか」といった、日本の経済運営に対する懸念を表明する質問が相次いだのは、米国の雰囲気をよく示している。
竹中氏は8日の会見で「米政府には、小泉政権の進める経済構造改革への期待感が予想以上に強いことがわかった」と説明した。その言葉の裏には、今春にかけて企業の整理統合を伴う不良債権処理を加速させるため、「日本国内向けの説得材料」として、米側の改革期待を利用しようとするしたたかな計算ものぞいている。
( 2002-01-10-20:54 )
# 公的資金を再注入で、「銀行を選別」とは書いていませんね。