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ワシントン(ウォール・ストリート・ジャーナル)
米下院金融サービス委員会の2つの小委員会は12日、連邦破産法11条の適用を申請した米総合エネルギー大手、エンロン(NYSE:ENE)に関する合同公聴会を開く。エンロンの監査法人であるアーサー・アンダーセンのジョセフ・ベラルディーノ最高経営責任者(CEO)、証券取引委員会(SEC)のロバート・ハードマン主任会計士、米労働総同盟産別会議(AFL・CIO)のリチャード・トルムカ財務書記などが証言する予定だが、エンロンのケネス・レイ会長兼CEOは出席を辞退した。
一方、独自にエンロン破たん問題の調査を行っている下院エネルギー商業委員会は、同社に対し、巨額損失につながった投資会社との簿外取引を含む金融取引および人事の記録を提出するよう求めている。同委員会も来年2月に公聴会を予定している。
12日の合同公聴会では、レイ会長が出席しないことから、アンダーセンのベラルディーノCEOの証言に関心が集まるとみられる。ベラルディーノCEOは、投資会社との複雑な金融取引について、なぜエンロンにより詳しい説明を求めなかったか、厳しく追及される見込み。またエンロンが、アンダーセンのコンサルティング部門に巨額のコンサルティング報酬を支払っていたことが、監査に影響を及ぼした可能性についても問いただされそうだ。
アンダーセンの関係者からは、コメントを得られていない。ただ、金融サービス委の関係者によると、アンダーセンは、エンロンについては当時、すべての情報を詳しく調べたと強く反論する準備を進めているという。
一方、AFL・CIOのトルムカ財務書記は、エンロンの破たんにより、多くの従業員が退職年金の減少などの被害を受けたことを挙げ、社会保障制度は民営化すべきではない、との主張を展開するとみられている。
エンロンと同社幹部らは、共和党に多額の寄付を行い、ブッシュ政権に助言したことでも知られているが、公聴会は、少なくとも当初段階では超党派的となるとみられている。マイケル・オクスリー委員長(共和党、オハイオ州)、ジョン・ラファルス議員(民主党、ニューヨーク州)とも、迅速かつ綿密な調査を呼びかけているためだ。
一方、エネルギー商業委のビル・トーザン委員長(共和党、ルイジアナ州)は、エンロン幹部から事情を聴くため、調査員を同社本部のあるヒューストンに送っており、SECにも関連書類の提出を求めている。
一部の民主党議員の間では、エンロンとブッシュ政権の関係を追及する動きも出ている。ヘンリー・ワックスマン下院議員(民主党、カリフォルニア州)は、チェイニー副大統領に書簡を送り、ブッシュ政権のエネルギー政策をまとめた際にレイ会長と行った会合について、詳細を明らかにするよう求めた。レイ会長は、ブッシュ大統領に多額の寄付を行っている。