★阿修羅♪ 国家破産5 ★阿修羅♪ |
【ワシントン逸見義行】
米司法省は9日、エネルギー販売世界最大手のエンロン(本社・テキサス州)が昨年12月に連邦破産法11条を適用申請し、事実上倒産したことに関連して、犯罪捜査に着手したことを明らかにした。エンロンは、巨額の政治献金を行ってきた企業として知られる。特にブッシュ政権に近く、エネルギー政策に影響力があったと言われてきただけに、政治的なスキャンダルに発展する可能性も出てきた。
エンロンは、昨年10月下旬に、当時の最高財務責任者(CFO)が関連会社を通した投資失敗や巨額の簿外債務の存在が発覚し、市場の信頼を失い株価が暴落、倒産に追い込まれた。同省は、不正な経理操作による背任や株価の不正操作などを中心に刑事責任を追及すると見られる。
米証券取引委員会(SEC)、労働省、議会などがそれぞれの立場から、事実調査を進めている。不正経理を見落としたことから会計監査法人の監査のあり方も問題になっている。
米政府は8日、エネルギー政策をまとめるチームのトップであるチェイニー副大統領の1回をはじめ、倒産直前までに計6回、エンロンの関係者と接触していたことを認めた。政商と言われたエンロンに捜査のメスが入ることは秋の中間選挙の行方にも影響しそうだ。
[毎日新聞1月10日] ( 2002-01-10-12:40 )