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【ワシントン逸見義行】
米エネルギー省のエーブラハム長官は9日、米デトロイトで開催中の北米国際自動車ショーでの会見で、燃料電池車を官民で共同開発する「フリーダム・カー」計画をスタートさせると発表した。燃料電池車は、水素と酸素の化学反応で生じた電気で走る車で、ガソリンを使う現在の自動車に代わる次世代カーとして、世界的な開発競争が続いている。米国政府が共同開発に乗り出すことで、実用化にはずみがつきそうだ。
安全保障の観点から石油依存度減少を目指すエネルギー政策の一環としても位置づけている。燃料電池車は、炭酸ガスなどの有害ガスを出さないことから環境政策の面からも実用化を促進する。
新計画に参加する企業は、ゼネラル・モーターズ(GM)、フォード・モーター、ダイムラークライスラーの旧クライスラー部門の旧ビッグ・スリー。実用化のネックになっているといわれる燃料電池の量産化技術や、水素供給体制の基盤作りなどを主な研究開発対象にあげている。燃費効率が悪いと批判されてきたスポーツタイプ多目的車(SUV)の燃料電池車化も積極的に研究する方針。
政府の補助金額は、2月4日の予算教書の中で一部を公表する。計画期間は不明だが、自動車業界では「4、5年以内に北米国際自動車ショーに実用車が登場する」との期感が広がっている。
クリントン政権は93年から、燃費効率の良い車を官民で開発する計画を開始。15億ドルの補助金を投入し、1ガロン(約3・8リットル)で80マイル(約128キロ)走行可能な車の開発を目指したが、実現できないまま、今回の新計画に切り替わる。