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12月に連邦破産法11条の適用を申請した米総合エネルギー会社、エンロン(NYSE:ENE)の幹部が昨年、ブッシュ政権のエネルギー政策作業部会と6回にわたって会合していたことが、チェイニー副大統領の事務所が、下院政府改革委員会に送った書簡から明らかになった。同委員会のヘンリー・ワックスマン下院議員(民主党、カリフォルニア州)が8日、書簡を公開した。エンロンは、2000年の米大統領選で共和党候補のブッシュ大統領を支援しており、民主党は同社と大統領の関係追及に乗り出している。
書簡によると、エンロンと作業部会の会合は、ケネス・レイ会長と部会トップのチェイニー副大統領による30分間の会談も含まれている。6回のうちの2回の会合は、作業部会が昨年5月、電力供給の増強策などを柱としたエネルギー政策に関する提言をまとめた後に開かれており、最後の会合は、エンロンの株価急落のきっかけとなった損失発表の数日前である10月10日に行われた。
チェイニー副大統領の法律顧問であるデビッド・アディントン氏は、書簡のなかで「これらの会合で、エンロンの財務について協議されたことはない」とし、会合の目的は、エネルギー政策の影響を受ける当事者から、幅広い意見を募ることが目的だった、としている。書簡は、ワックスマン議員の情報提供要求に応じる形で送られた。
これに対し、ワックスマン議員は8日、さらなる情報提供を求める書簡を副大統領にあらためて送った。同議員は、副大統領事務所の書簡により、「エンロンが政権のエネルギー政策に影響を及ぼし、自社の事業について情報を提供した可能性について、さらなる疑いが生じた」としている。具体的な例として、副大統領がレイ会長との会談の翌日、カリフォルニア州で電力価格に上限を設ける案について、反対を表明したことを挙げた。
エンロン問題については、ジョゼフ・リーバーマン上院議員(民主党、コネティカット州)も先週、委員長を務める上院政府活動委員会の公聴会で、同社とブッシュ大統領の関係について取り上げる考えを示している。
[DOW JONES 2002-1-9](ダウ・ジョーンズ)