★阿修羅♪ 国家破産5 ★阿修羅♪ |
米国株が反落。銀行株も失速。東証一部の値上がり銘柄数は194、値下がりは1205銘柄と本日の東京株式市場は幅広い銘柄に利益確定売りが広がりほぼ全面安となった。内部要因では株式を買い上げる理由に乏しく、外部要因に左右される主体性の無さが本日の下落の背景であろう。いざとなれば銀行に公的資金を入れるとの政策当局の姿勢は、考えてみれば至極当然のコメントであり、市場が催促しているのは、その"いざ"という場面の到来である。過剰債務に喘ぐ不採算企業が依然として破綻せず延命している状況は、わが国不良債権問題は解決に向けて動いていない証左であろう。米国株が上がってもわが国固有の問題に解決の方向性が示されない以上、東京市場に資金を投じるのは他人のカネを運用し且つその結果が出るのが数十年先の資金、即ち、年金資金に限られるだろう。長期投資。買った銘柄が仮に一年で10分の一になっても、あと30年経てば戻るでしょうという論理や言い訳が通じる性格の資金ということだ。都合のいいことに、これらは毎月新規の資金が積み上げられ新規運用資金としてプールされる。このまま行けばいずれ破綻することは覚悟しているが、仕組みそのもののもさることながら運用でここまで下手を打てば、その破綻はより加速することになる。対して、多くの個人投資家はそのような状況に追い詰められると精神的にも経済的にも追い詰められる。だから、そのような市場には資金を投じようとはしない。一部のリスクテイカーは、直近IPO銘柄等に収益機会を見出そうとするが、これは大きな国民的な動きとはなり得ないだろう。タイミングを吟味する必要が無く、その結果責任が個人投資家のそれとは全く所在の曖昧な資金しか流入しない株式市場。ある種のモラルハザードが燻り続けている間は、株式市場の活気は蘇ることはないと考えておきたい。失敗した結果の責任は取る。借りた金は返す。このような当たり前のことが行われるのか。投資家はこの点のケジメを経営者、株主が取るかに注視している状況と認識しておきたい。