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柳沢金融担当相は、銀行の不良債権処理が加速していることに関連して、金融機関の体力問題が論議の対象になることは当然との見方を示した。また、金融危機対応については、”建設的曖昧さ・沈黙”をして判断していくと述べ、客観的基準を明示しない方針をあらためて示した。
閣議後の会見で述べたもの。
柳沢担当相は、3月末の決算期を控えて銀行が不良債権処理を加速させていると指摘、「金融機関の体力問題が論議の対象になっているのは当然。気をつけているし、注意していく」と述べた。さらに「われわれとしては、不良債権処理に耐えうる体力を持っていると認識しているが、市場には市場の見方もある。金融行政は緊張を持って対処しなければならない局面にある」と語った。
また、金融危機対応について、「危機対応のツールを与えられており、建設的曖昧さ・沈黙をして判断していく」と述べたうえで、客観的基準を示さないことについて、「われわれの考え方を理解してほしい」と求めた。
金融危機の判断については、「信用経済は、客観的事実と、行動のもとになる周囲からの見方がかい離することがあり、“見方”そのものによって事態が進むことがありうる点がある。“そういう見方は間違っている”と必ずしも一蹴できず、金融行政の難しいところだ」と語った。
ペイオフ凍結解除については、「きちっと検査をし、健全な体制をつくると言ってきた」と話し、改めて解除の延期を行わない方針を強調した。