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金融庁は7日、金融危機の恐れが生じ、銀行に公的資金を再投入する場合、国が保有することになる優先株の配当負担を軽減する検討に入った。公的資金再投入は金融システム動揺を食い止めるのが目的で、国が受け取る配当よりも銀行の体力回復を優先させる狙い。小泉純一郎首相が「金融危機回避に公的資金の再投入も辞さず」と表明したことを踏まえ、金融庁は再投入の事態を想定した準備作業を進める方針だ。
みずほグループや三井住友銀行、UFJグループなど大手12行は99年3月、総額7兆2500億円の公的資金投入を受けている。このお金は、国に返済しなければならず、返済を終えるまで国に「利息」として配当を義務付けられている。1株当たりの配当額は、市場で資金調達した場合の金利負担を基本に、各行のリストラ策などに応じて引き下げるなど、当局が総合判断して決めたが、年間負担額は、みずほ220億円、三井住友145億円、UFJ111億円と、銀行経営を圧迫する要因になっている。
このため、政府内では公的資金を再投入する場合を想定し、「金融危機阻止が最大の狙いで、銀行の経営体力に影響を及ぼさない配慮が必要だ」との意見が強まっており、配当額を抑える算出方法を検討する方針だ。ただ、配当軽減は「銀行救済」との批判も予想され、金融庁は慎重に検討を進める構えだ。
優先株が無配になると、国に株主総会での議決権が発生し、国の経営関与が強まる。こうした事態の回避に向け、大手行は、配当原資をひねり出すために法定準備金を取り崩すなど、異例の対応に追われている。