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財務省は4日、大量発行が続く国債の市中消化を促進するため、インターネットを使って、投資家に国債を直接販売する方針を固めた。このための新システムを、2003年度にもスタートする。
国債は現在、5万円から買えるが、2003年1月には、個人投資家向けに1万円から買える新型国債「ミニ国」(償還10年)が登場する。新システムの「財務省ダイレクト」でも「ミニ国」を中心に取り扱う考えだ。戦後の国債発行は1965年度に始まったが、証券会社や郵便局を通さず、国が直接、販売する初の試みで、投資家の開拓などを目指している。
「財務省ダイレクト」は、国が運営するインターネットのホームページ上で、新たに発行される国債を販売する仕組みで、投資家は家庭や職場のパソコン画面を操作して買い注文を出す。金融機関に出かけなくても国債を買えるため、高齢者なども含め、個人への販売に弾みがつくと見られる。
財務省は、月内にも省内に検討チームを発足させ、すでに、こうした直販を導入済みのアメリカに調査団を派遣する。こうした手法は98年から米財務省が手がけており、一般投資家にも普及している。銀行に専用口座を開設して、財務省に登録すれば、ネット経由で国債の購入手続きが済む仕組みだ。財務省は、こうした方式も参考に、本人であることの確認や、安全な代金決済などに向けた技術的な課題を検討、システムの詳細を詰める。
2002年度予算の政府案では、財源不足を補う新規発行債と、満期を迎える既発債の償還財源に充てる借換債を合わせて110兆円の国債発行が計画されている。このため、市中での消化が課題になっている。
国債は現在、民間金融機関や郵便局の窓口で販売されているが、財務省は、補完的な手段として国債の流通ルートを自ら握ることで、消化を円滑に進めたい考えだ。
一方、日本では銀行など金融機関の国債保有比率が約34%と突出しており、個人は、わずか2・5%にとどまっている。
金融機関が国債を大量に売れば、長期金利が上昇する懸念もあるため、国債を長期保有する傾向の強い個人投資家層の開拓が大きな課題になっている。満期まで保有すれば、元本も保証され、低金利下では、一定の金利も見込める国債の価値を再認識してもらう考えだ。