★阿修羅♪ 国家破産5 ★阿修羅♪ |
日本が正月休み中、米国株式市場が堅調推移となっている。コンピュータ業界に対する強気の見方が広がりNYダウは昨年8月以来の水準まで値を戻している。シカゴ先物は、10740円と大納会の大阪終値280円高で取引を終えており、ザラバ中は一時10850円まで買い上げられる場面もあった。本日は、このあたりの動きを織り込む形で取り敢えず買い先行の良好なムードの大発会となりそうだ。
昨年末から混乱が続いているアルゼンチンでは、ドゥアルデ新大統領が新内閣を発足させた。ブッシュ米大統領は書簡を送り両国間の関係に引き続き信頼を寄せていることを表明すると共に、アルゼンチン問題に関してブラジルのカルドゾ大統領と電話会談するなど事態収拾に鋭意努力しているようだ。事態は予断の許せない状況とは言え、打開に向けた各国の動きによって、市場が徐々に落ち着きを取り戻すことが期待される。
ところで、日本国内では株式市場を上にも下にも大きく動かすような材料は出ていない。不良債権処理進展を認識させるような材料が出ていないことで、年明けでめでたいムードとは言え、本年もわが国固有の不良債権問題と金融システム懸念を抱えたままの経済であることに変化はない。このため、上値は持ち合い解消売りに頭を抑えられ、下値は信託銀行経由の年金買いで支えられる需給関係も相変わらずとなろう。特に、過剰債務に喘ぐ経営不振企業への売り圧力は3月末にかけて一層強まることが懸念される。
わが国経済の構造が大きく変化する。内外の投資家がこれをはっきりと自覚、認識、そして確信できるまでは腰を据えて日本株は買い難い状況に変化ないと考える。通貨、国ベースで考えるなら、欧州(ユーロ)と米国(ドル)を買って、日本(円)を叩き売るというスタンスが年頭の投資戦略だ。日本(円)を買うには、不良債権問題及び金融システム問題に対して“きっちりとしたケジメ”をつけてからということになろう。それまでは、資産の対外逃避が最も安全な資産防衛戦術と考えておきたい。