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「小泉改革」VS「抵抗勢力」第2ラウンド-「破壊」から「創造」へ 東京 1月1日(ブルームバーグ)

投稿者 sanetomi 日時 2002 年 1 月 01 日 13:17:49:

2002年が幕を開けた。「永田町のドン・キホーテ」と呼ばれる小泉純一郎首相は「聖域なき構造改革」の旗を掲げ、高支持率を維持したまま就任9カ月目に入る。年末の2002年度予算編成で、首相が言う「抵抗勢力」との対決はとりあえず第1ラウンドを終えた。しかし、その対立の構図が変わったわけではない。首相と「抵抗勢力」の間で散った火花の軌跡を振り返り、「小泉改革」の行方を探った。

破壊支える国民的人気

「これまでの自民党を壊す」−−。首相は昨年4月の自民党総裁選でこう豪語し、全国の党員・党友の喝采(かっさい)を浴びた。キーワードは「破壊」。照準は、既得権にしがみつく党内勢力にピタリと向けられた。「改革を進める場合には必ず『反対勢力』、『抵抗勢力』が出てくる。こういう勢力に対して、恐れず、ひるまず、断固として改革の初志を貫きたい」−−。就任直後の昨年5月9日、衆院本会議本会議でのこの答弁が、小泉内閣の性格を決定付けた。

小泉首相と歴代自民党首相との決定的な違いは少なくとも2つある。1つは与党が主導権を握る政策決定プロセスにメスを入れようとしていること。首相直属の経済財政諮問会議のフル活用がその象徴だ。もう1つは、永田町から見れば政治の「素人」である一般国民からアイドル的な人気を得ていることだ。

どちらが欠けていれば、「抵抗勢力」にとっては「小泉総裁与(くみ)し易し」になるところだが、今のところこの車の両輪は、リズムよく回っているように映る。それだけに首相からも強気の発言が勢い良く飛び出す。

「『小泉を代えなきゃ自民党はなくなる』と思っている人たちは、逆に『小泉を代えると自民党がなくなる』ということに気がついていないようだ」−−。首相は昨年11月21日、国会の党首討論で、野党ではなく背後に陣取る自民党議員を強くけん制した。「私を代えてまで、党は私の改革に反対する覚悟があるのか」−−。

首相の政策決定手法に異議を唱える自民党派閥横断の衆院議員勉強会「未来創造議連」が提出した質問書に対し、首相はこう回答した。「トップダウンで迅速に意思決定すべきもの、衆知を集めて議論するのが適切なものなどケース・バイ・ケースで考えていくべきだ」。引き続きリーダーシップを発揮することに何のためならいもない。

経済悪化突き巻き返し図る「抵抗勢力」

しばらく「お手並み拝見」と様子見を決め込んでいた「抵抗勢力」からも、一向に衰えない小泉流に対して、正面切った批判が続出し始めている。

自民党最大派閥の橋本派の野中広務元幹事長は12月の民放番組で、「タブーとしてきた問題を勇敢に取り上げる手法は、どれだけ続くか問題だ。もっと国民に分かりやすく、もう少し改革の中身が見えるように新しい年はやってほしい」と厳しく注文。

「国民の支持だけで改革、政治をやっていくことに、ある意味でポピュリズムからファッショへの危険性を感じる」。野中氏を師と仰ぐ古賀誠前幹事長(堀内派)も、「『抵抗勢力』と呼ばれることに何の抵抗もない」と宣戦布告。党3役として首相を支えるべき立場の麻生太郎政調会長(無派閥、前河野派) までも「『この人(首相)が言ったから、それ以外認めない』というのは全体主義だ」と、同じ当選7回で盟友関係の古賀氏の援護射撃に動き出した。

昨年の党総裁選で、対抗馬でありながら最終的に政策協定を結んで「小泉総裁」誕生に加担した第3派閥の江藤・亀井派の亀井静香前政調会長も「議院内閣制であり民主主義だから、自分を選んでくれた人たちの意見を聞きながら自分の理想を実現していくべきだ」と主張している。

「抵抗勢力」がこのように自信をもって発言し始めた背景にあるのは、経済情勢の急速な悪化だ。ただでさえ回復の糸口を見つけられなかった日本経済は、米同時テロの発生以降に一段と悪化、デフレスパイラル(景気後退と物価下落の悪循環)の瀬戸際に立たされている。

首相は昨年の仕事収めとなった12月28日、首相官邸で記者団が「厳しい経済情勢は好転する兆しがないが」と詰め寄ると、「これは日本の経済の直面した最大の課題だ」と強い危機感を示した。同時に「早くこの改革の実をあげるような成果をあげなければ」と語り、改革がまだ実を結んでいないことを自ら認めている。

「創造者」への道

だからといって「抵抗勢力」が小泉内閣を倒せるほど機が熟しているわけではない。橋本派を束ねる青木幹雄参院幹事長は「(昨年の党総裁選で)橋本(竜太郎元首相)さんという候補を立てて小泉さんと争ったが、戦いに敗れた。何をくれ、カネをくれ、ということ自体がおかしい。一時期はしょうがないのではないか」と語り、「ポスト小泉」に動き出せない派内の立場を率直に語った。

江藤・亀井派なども事情は同じで、「抵抗勢力」は「小泉改革」に対峙する姿勢を示すことはできても、人材不足などの理由から政局には打って出られないジレンマに陥っている。

首相は「景気が悪くなればなるほど、改革がしやすくなって好都合だ」と言っていた。首相はまったく経済には関心がない。壊すことだけを考えている。つくり出すことなんてこれっぽっちも考えていない。国民が目を醒(さ)ますのを待つしかない−−。森内閣で自民党3役の一角を占めた有力者の小泉評だ。

小泉首相が既存の政治システムの破壊者として類まれな能力を発揮し始めたことは、間違いない。キーワードを「破壊」から「創造」に変えられるか。「小泉改革」にとって2002年の最大のテーマになる。





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