★阿修羅♪ 国家破産5 ★阿修羅♪ |
国債の購入を呼びかけた財務省理財局作製のポスターに、関係者から批判の声が上がっている。高齢者等少額貯蓄非課税制度(マル優)は来年度税制改正で廃止されることが決まったが、国債の利子もマル優で非課税になると刷り込まれているため。国民の税金を使って作ったポスターだけに、財務省は手痛い失点に頭を抱えている。
ポスターは女優の竹下景子さんを起用し、下部に5枚のカット写真を配置。海辺で魚を抱えた高齢者夫婦の写真には「マル優で、利子が非課税になるらしいわ」と、マル優を宣伝文句に国債が身近だというイメージを植え付けようとしている。
ポスターは11月21日から全国で張り出されたが、当時同省主税局は来年度税制改正でマル優廃止の根回しの最中。ある主税局幹部は、自民党税制調査会の相沢英之会長に「廃止しようというのに、ポスターで宣伝していいのか」と苦言を呈されたという。
マル優は結局、03年1月以降、段階的に廃止されることになったが、理財局は「ポスターの作製は夏から始めたが、当時マル優廃止の話はなかった」と説明。しかし、ポスター作製の最終段階で、理財局が主税局に確認すれば、来年度税制改正の対象項目にマル優廃止が浮上しているぐらい分かったはず。
旧大蔵省時代に「局あって省なし」と、その縦割りぶりをやゆされたこともあったが、財務省になっても「他の局のことは知らん」という旧態依然としたお役所仕事は健在のようだ。 【鬼木浩文】
[毎日新聞12月22日] ( 2001-12-22-18:32 )