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| ★阿修羅♪ 国家破産５ ★阿修羅♪ |
「終わりの始まり」が本格化してきた。流通と機械の両分野における大型倒産に続き、不良債権最終処理の“本丸”であるゼネコンに焦点は移ってきた。今回準大手ゼネコンの青木建設＜1886＞が民事再生法適用を申請して事実上倒産。証券市場では「ゼネコン銘柄」に対し警戒警報が発令されている。「大発会までまったく予断を許さない」（大手証券）いま、株式市場は目前に迫る危機に緊張感が満ちている。
●ふさがれる逃げ道〜危険水域すら下回る水準の準大手ゼネコン4社
予想されていたゼネコン破たんとはいえ、青木建設倒産は株式市場を大きく揺さぶっている。同社倒産の翌日にあたる7日の東京市場では準大手のゼネコン銘柄に対する売り圧力が一斉に強まり、株価は軒並み下落した。
準大手のゼネコンはもはや“危険水域”すら下回る水準に達している。佐藤工業＜1804＞、熊谷組＜1861＞、飛島建設＜1805＞、フジタ＜1806＞の4社の株価は7日終値時点で20円を下回っている。この4社に加え青木建設は常々額面割れ銘柄として20円台から30円台をさまよう超低位銘柄として注視されてきたが、いよいよ「1ドル」ならぬ「10セント」の領域に近づいている。市場ではメインバンクの債権放棄で失った信用を回復するには至っていない。逃げ道はもはやなくなった、といえる。
●通用しない従来の倒産予兆
「株価が200円を下回る銘柄については、いつ、どの企業が倒産してもおかしくない状況になった」―。ある準大手証券の株式担当者はそう説明する。業績をある程度維持していても、市場の圧力の前にはひれ伏さざるを得ないケースが突然、出てきているからだ。今中間期、連結で50億円の営業黒字をはじき出した青木建設、前3月期は84億円の営業黒字だった新潟鐵工所＜6011＞などのように「黒字倒産」が相次いでいることは、従来のように直近の業績推移だけで「危険銘柄」を割り出すことが難しくなったことを意味している。
●経験したことのない世界に株式市場は突入へ〜師走相場
金融庁の特別検査をテコに、不良債権処理が本格化している。市場は「この年末にかけて、あと何社が倒れるか」といった話題に集中している。
低位銘柄については、信用取引で株価を押し下げ、下がったところで買い戻す「信用売り」が増加、市場による「企業潰し」が加速する可能性もあり、証券市場がパニックに陥る危険性もある。現に青木建設破たんの報道後、一部のゼネコンに対する信用売りが加速。株価が急速に下落したことを受け、日本証券金融（日証金）では慌てて当該銘柄に対する株の貸借取引申し込みを停止すると発表。いわゆる信用取引で「空売り」ができない措置を講じた。
小泉首相は「97年の山一証券や北海道拓殖銀行破たんによる金融パニックは再現しない」と説明しているが、すでに株式市場における信用収縮は始まっている。「終わりの始まり」（準大手証券）はまさにこれからが本番。誰も経験したことのない世界に日本の株式市場は突入する。
[市川徹 井原一樹 2001/12/12 14:06]
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。