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http://www.weeklypost.com/jp/020104jp/index.htm
情報公開と責任追及を置き去りにした“改革”が何も生まないのは当たり前で、そもそも99年3月に大銀行に一斉に税金投入した際、“一切、経営責任は問わない”と約束した張本人である柳沢伯夫金融相と竹中平蔵経済財政相が金融政策の先頭に立っているのだから、小泉改革の本気度などしょせんその程度なのかと疑いたくなる。
本誌は、ある大手都銀中枢から、これまでどの銀行でもトップシークレットとされてきた役員退職金の算定式を入手した。
大銀行が横並びの規準で守ってきた最高機密だ。
さて、その算定式――。
大手銀行の役員退職金は次の2つの基準で決められる。
・退職時の年収の12分の1×役員勤続年数
・<取締役年数×150万円>
<常務年数×200万円>
<専務・副頭取年数×300万円>
<頭取・会長年数×550万円>
――それぞれの合計額が退職金になるが、・はいわば役員勤続功労金で、・は出世に応じた加算額となる。
取締役の150万円、頭取の550万円は役員報酬の基本給(月額)ということらしい。つまり、銀行役員の年収は、ポストによって、取締役1800万円、常務2400万円、専務・副頭取3600万円、頭取・会長6600万円が基準となり、それをベースに様々な名目で加算される。
退職金の方は、例えば、平取締役2年、常務2年、専務1年務めて退職した場合、基準退職金額は2500万円になる計算だ。当然、役員就任の際に行員としての退職金を4000万〜5000万円ほど受け取る。それからわずか5年で2500万円とは、人生、何往復するつもりか。
ちなみに、10年やって副頭取で辞めた場合、試算では基準退職金は5500万円だ。
本誌では99年3月に税金投入を受けた以降に退任した主な大銀行役員の退職金を試算したが、最高額は興銀前会長の故・黒沢洋氏の2億1400万円で、退任予定者も含めると、他に“1億円プレーヤー”が6人もいた。
大手銀行は、これから辞める役員は退職金を返上するか大幅に減額するとしているが、これにもカラクリが隠されている。退任予定の役員のひとりがこう開き直る。
「経営責任といわれるが、不良債権を作ったのはもっと前の世代の経営陣だし、今の不況や地価、株価の下落を招いたのは政策の失敗だ。われわれだけ責任を取らされてはかなわない。退職金は難しくても、退任後に顧問に就任するなどして銀行が収入を保証することを検討している」
顧問の「採用」や「報酬」は取締役会の承認があればできる。要するに、自分で自分の老後資金を決めようというわけだが、墓場までお手盛りなのだ。