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1929年から始まる世界大恐慌に対して、米国のルーズベルトの
景気刺激策は失敗し、ヒットラーは成功する。この原因を検討しよ
う。 Fより
ルーズベルトは、アパラチア山脈に多数のダムを作るTVAを景気
刺激策の中心において、経済活性化を図る。しかし、このTVAは
、民間投資を呼び込まなかった。ほとんど、国家投資のみである。
このため、公共投資を止めると景気も後退したのです。そして、
第2次世界大戦による景気刺激策でやっと、復活するのですよ。
これに比べて、ドイツのヒットラーが行った政策は、大衆車ビート
ルの生産とアウトバーンの建設である。その後の民間投資を大いに
呼び込める施策を行った。この結果はベルサエユ会談で決まった賠
償で疲弊したドイツの経済が復活しかつ、経済発展が起こり余力で
ドイツの軍事産業を復興していくのです。10年程度で達成するの
です。どうですか、ぜんぜん違うでしょう。
日本の政治家は勉強しないのはしょうがないが、経済評論家はこの
事実を勉強してほしいですね。どうも、米国の研究しかしていない。
この原因は、山の中のダムでは、その後の民間投資は起こらないた
めで、日本は今までの10年間行ってきた公共投資と同じなのです。
ほとんど、地元に還元するために、防災のためという理由で山に金
を捨てたのです。
このため、戦前の米国同様に、公共投資を止めると景気は下降する
のです。経済も復活しないのです。あたりまえです。ムダな国家投
資をして、経済は復活するはずがない。
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公共事業と有効需要 一言居士
一言居士です。
誤解のないように言いますが、私は「丸投げ」が横行する現状を肯
定するつもりはありません。ただ、現実問題として社会に深く根ざ
している事実があると言っているのです。
公共事業の投資の効率については、現在、議論されています。
最近のキーワードは、ライフサイクルコストです。
計画・建設から運用、維持管理・撤去までのトータルのコストと便
益を計算して、計画を立てることです。
このようなことを研究する分野は土木計画学と呼ばれ、外部経済
、外部不経済とか経済学関係の用語も多く経済出身の方のが理解し
やすいと思います。(私には難解ですが・・・)
他にPFI(Private finance Initiative)と言う言葉も盛んに用いら
れていまして、民間資本による社会基盤整備も議論されています。
この場合、より厳しくコスト意識が求められることは言うまでもな
いと思います。
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公共事業と収益性 一言居士
公共事業によって作られる土木構造物は、50年、100年の寿命が
あります。直接的な投資による相乗効果に期待するよりも、長期的
な収益性や事業が外部経済にもたらす影響によって判断する必要が
あるのではないでしょうか。
長期的な採算性・収益性については、構造物のライフサイクル(調
査・計画・設計・施工・運用・維持管理・補修及び撤去)での総便
益と総費用を比較する。いわゆるライフサイクルコストの研究が進
んでいます。
長期(数十年)になると、その期間におけるインフレ率や技術革新
等で予測が難しいことは難しいのですが、構造物を作ってしまえば
、終わりではないと言う認識が進んでいます。
次に、高速道路のように構造物そのもので収益を上げるようにす
る事業もあります。しかし、一般道のように事業そのもで利益を上
げずに、公共性を保つことで(利用者を排除しない)ことで広く社会
に利益をもたらす事業もあります。事業者は利益を上げないが、事
業者以外の利益になっている場合も多いのです。(外部経済性)
特に、治水・砂防・海岸保全といった防災や環境に結びつく事業
に、直接的な収益性があるとは思えません、かといってこの分野の
事業をやらなければ、太平洋戦争後の大水害が頻発した時代(戦争で
治水・治山にお金がかけられなかったために戦後になって水害が頻
発した)に後戻りになります。
安易に景気対策の道具として公共事業を行うことも問題ですが、
逆に収益性のみで公共事業を議論するのも問題でしょう。両方とも
長期的な展望に欠けています。
結論を言うと
1.短期的な利益(ケインズの言う相乗効果)のために、公共事業を行
うのは問題がある。長期間の収支を考える必要がある。
2.公共事業の収益性は、事業そのものの収支だけで判断するのでは
なく、外部経済にもたらす影響も加えて評価する必要がある。
3.直接的な収益性がなくても必要な事業はある。予算が限られる時
代には何が必要なのか適切に判断しなければならない。
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(Fのコメント)
長期収支からでは、山にダムを作ることはできない。そこの住民を
移住させた方がいい。100年に1度の災害に対する設備も必要が
無い。都市の魅力度はアジア各国の都市に比べて、劣悪になってい
るため、都市再生は必要であるというこのコラムの主張とも、整合している。ムダな投資は止めるべきであるということになるので、賛成ですね。
国際戦略コラムHP
http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/