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山一証券が多額の簿外債務を隠して破たんしたため、社内の融資制度を利用して購入した自社株が無価値になったとして、元従業員13人が、株購入資金を融資した同社(破産管財人)と山一互助会を相手 に、債務の不存在確認などを求めた訴訟で、東京地裁は20日、請求を棄却した。
難波孝一裁判長は、山一の巨額粉飾決算を認定したが、「原告は株取引の専門家として証券会社に勤務し、粉飾を示唆する報道を認識しながら、あえて自 社株を購入した」と述べて、融資契約は有効と判断し た。
原告側は、山一に総額約7000万円の損害賠償も求めたが、判決は「高リスクを認識しながら高リターン を期待して自社株を購入しており、損失は甘受すべ きだ」と述べて、請求を退けた。
原告の弁護士は「高リスクを認識しながらあえて購入 したという認定は、証拠もなく、常軌を逸する違法な判断だ」とコメントした。山一の破産管財人側は「購入者の自己責任を認めた正当な判決だ」と話してい る。
[毎日新聞12月20日] ( 2001-12-20-21:24 )