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九州最大手のスーパー、寿屋(本社・熊本市、須藤和徳社長)とグループ12社は19日、熊本地裁に民事再生法の適用を申請した。中堅スーパーのサンリブ(北九州市)と業務提携を前提とした経営改善策を協議していたが決裂し、私的整理による再建を断念した。グループ全体の負債額は2959億円。スーパー業界ではマイカル(大阪市)、長崎屋(東京)に次ぐ過去3番目の大型倒産となった。
営業は継続するが、約1万2000人いる従業員の雇用は未定。今後はスポンサー企業の選定を本格化させる。第1回債権者説明会は22日に熊本県益城町で開く。
寿屋は47年、大分県佐伯市で個人創業の化粧品小売店として創業。バブル期には積極的な出店攻勢を進め、年間約3000億円を売り上げる九州最大のスーパーに成長した。
だが、出店にかかる巨額の投資が経営の足かせとなり、消費不況による売り上げ不振もあって業績が悪化した。九州・山口県に134店舗を有するが、このうち半数が赤字店だ。
主取引銀行の西日本銀行(福岡市)が社長を送り込むなど支援したが、今年2月期には連結決算で初の債務超過(67億円)に転落。マイカルが倒産した9月14日には経営の先行きに対する不安感が広まり、株価は初の額面割れとなる40円をつけた。株価の低迷は続き、今月18日の終値は14円だった。
9月末にはサンリブとの業務提携を発表。全国銀行協会などがまとめた「私的整理に関するガイドライン」に基づき、最終的には800億円強の債権放棄を取引銀行に打診していた。サンリブの三ケ尻末彦会長を顧問に迎え、店舗閉鎖や関連会社の統廃合を検討した。
寿屋は98年から計5次にわたって経営改善策を打ち出したが、追加リストラ策で合意できなかった。サンリブの主取引銀行の福岡と福岡シティの両行も、寿屋との提携に消極的な姿勢を示していた。(19:30)