★阿修羅♪ 国家破産5 ★阿修羅♪ |
日銀短観が発表され、大企業製造業・非製造業、中小企業製造業・非製造業の業況判断DIは、2期連続で4つ揃って悪化した。先行き3月予測では大企業製造業が前回同様小幅改善を見込んでいるが、その他3つは悪化を予測している。足元先行きともに悪化が深刻化しているとは言え、「悪い」という点では為替市場での円安や株式市場での財務脆弱企業の投売りを見る限り相当分相場に織り込まれている内容と見ておいてよかろう。
米国市場でFOMCでの今年11回目の利下げ実施とノキアの強気見通しを背景にナスダック総合指数が小幅とは言え、前日比プラスで取引を終えたこと。グローベックス市場で、ナスダック100先物が終日プラスサイドで堅調に推移したこと。SGXで期先の先物に大口の買いが断続的に入ったことで需給が締まったこと。等により、日経平均先物12月物は一時10830円まで上昇した。牽引役は値嵩ハイテク株であったが、心理的には銀行株の反発も大きく寄与したことだろう。
銀行株に関しては、市場の一部ではメリルの銀行株レポートが話題となっていたようだ。このレポートによれば、主要行の株価はメリルが試算する02年3月期の普通株の予想BPSに対し8行単純平均で1.0倍レベルであり、主要行の改革パッケージ、RCC、株式取得機構と道具立ては揃ったとみているそうだ。なお、市場の銀行、金融当局に対する信認低下は深刻なレベルで、銀行株の反転には事態の改善が目に見えるような形で示される必要性を指摘しているようだ。重要なのは、「信認の低下」であろう。金融機関は、信用、信認が命だ。この信認の回復が今後達成されるかが本当に必要で重要なポイントと認識し、銀行株の動向に注目しておく必要があろう。
銀行株や信用リスクに怯える銘柄に関しては、明らかな象徴的な経済事象の出現が必要だろう。それまでは、借金依存度が低く、円安、長期金利上昇がメリットとなり、いつでも日本を捨てることのできる銘柄が物色の柱として君臨することになりそうだ。